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分身摂化

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ふんじんせっけ/分身摂化

仏や菩薩が種々の化身を現して、衆生教化摂取すること。分身遺化・分身如来・分身説法ともいう。『観経勢至観には「無量塵数じんじゅの分身の無量寿仏、分身の観世音・大勢至、皆悉く雲のごとく極楽国土に集まり、空中にそばたちふさがりて蓮華座に坐し、妙法を演説して、苦の衆生を度したまう」(聖典一・三〇四/浄全一・四五)とあり、無量寿仏等の分身により法が説かれている。また善導法事讃』上には「十方菩薩大慈悲、身命を惜しまず衆生を度す。六道に分身して類に随いて現じ、為に妙法を説きて無生を証せしむ」(浄全四・六上)とあり、分身は機類に応じて種々の姿を現して教化することが述べられている。


【執筆者:沼倉雄人】