ふじのてら/藤之寺
神戸市兵庫区兵庫町。紫雲山。兵庫教区№六。文安四年(一四四七)増上寺三世音誉聖観が法然と深い由縁の地兵庫津を巡錫中、豪族白藤彦七郎(のちの北風家)の喜捨を受け、堂宇を建立。願海山迎接院西光寺と号し、聖観が開山となる。明治初年(一八六八)一時廃寺になるが、翌二年望月有成が再興。その弟子信亨は八二世知恩院門跡に推挙された。白藤家の藤と、境内にみごとな藤が植えられていたことから「藤之寺」となった。
【資料】『蓮門精舎旧詞』一一
【参考】『浄土宗兵庫教区寺院名鑑』(兵庫教区教務所、一九七四)、『神戸の史跡』(神戸市教育委員会、一九七五)
【執筆者:明石和成】