善導『往生礼讃』の中、日中(正午)にあたって二〇拝する礼讃。六時礼讃の一つで、単に日中礼讃ともいう。これは六時礼讃中唯一、善導自らが『観経』を参考に造った原則七言八句からなる礼讃偈で、帰命・懺悔・礼拝による浄土往生のための行儀が説かれる。そして日没礼讃末尾にある後偈を唱え、維那が無常偈を独唱する。また第一一~一三礼に相当する阿弥陀仏・観音・勢至を讃歎する三尊礼は、全礼讃を代表するものとして古来最も詠唱されてきた。
【所収】『往生礼讃』
【参照項目】➡往生礼讃、三尊礼
【執筆者:石上壽應】