堂内式
提供: 新纂浄土宗大辞典
どうないしき/堂内式
本堂内で勤める法要をいう。特に、一法要中にさまざまな場所で複合的に行う場合に区別のため用いる法要名。晋山式・落慶式・葬儀式で堂内式が行われる。晋山式では、中宿・行列・開門式・庭儀式・堂内式・書院式・内仏回向等(内仏・諸堂・墓回向、鎮守法楽)が行われる。『法要集』には、堂内式と明記されていないが、住職拝命の辞令伝達と、伝衣・過去帳・檀信徒名簿・伽藍譜を受けて、本尊に晋山の報告法要を行う。落慶式では、仮本堂で撥遣式を行い、本尊を一時的に撥遣する。尊像を輿に移して遷座して本堂に尊像を安置する。堂内式では開眼を行って、その報告法要を行う。表葬式では、本堂内で行う葬儀を堂内式という。講堂・集会所などで行う場合は露地式といい、三昧堂での葬儀を三昧式といい、自宅での葬儀を自宅式とそれぞれいう。
【執筆者:渡辺俊雄】