江戸時代、増上寺で修行中の僧侶のうちで、三席(一文字いちもんじ・扇間おうぎま・縁輪えんりん)の中で昇進すること。増上寺だけで用いられた呼称。縁輪席、扇間席、一文字席へと試験により昇格した。三席は、縁輪席六六僧、扇間席三四僧、一文字席五〇僧の一五〇僧からなっている。一番輪から縁輪席に入ることを席入といい、また、一文字席からは月行事を出すが、月行事となることを入月行事あるいは月成という。
【参考】大島泰信『浄土宗史』(浄全二〇)
【参照項目】➡一文字席、扇間席、縁輪席
【執筆者:𠮷水成正】