血縁関係で構成する集団「氏うじ」が、共同で祭祀する神。古代日本から見られるが、後世になると、土地を守る神の総称である産土神うぶすながみとみなす傾向が著しく、室町期以降は氏神と産土神の区別がなくなり、別名を鎮守ちんじゅともいった。本来は産土神である氏神の血縁関係にある集団を産子うぶこというべきであるが、次第に氏子うじこというようになった。この傾向は今日まで存続している。
【参照項目】➡祖先崇拝、産土神、鎮守
【執筆者:藤井正雄】