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寅載

提供: 新纂浄土宗大辞典

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いんさい/寅載

慶安三年(一六五〇)—享保六年(一七二一)九月二八日。あざなは信知、法蓮社要誉。陸奥国相馬(福島県相馬市)で生まれ、相馬興仁寺双誉寛底について出家増上寺掛錫して二七世乗誉珂天によって輪蔵主に命じられ、一切経の完本化を成し遂げる。その後、宝永年間(一七〇四—一七一一)に三七世松誉詮察の命によって伊勢梅香寺(三重県伊勢市)に住し、晩年は棚橋蓮華寺(三重県度会わたらい郡)に隠居した。また鹿ヶ谷法然院忍澂と交遊があり、『吉水遺誓諺論』は寅載の要請によって著された。著作に『浄土十念章』『面上傍人弁』『神宮山蓮華寺格式』がある。


【資料】『続日本高僧伝』三(仏全一〇四)、『略伝集』(浄全一八)、『総系譜』上(浄全一九)


【執筆者:大屋正順】