受者が戒を受けたことを証明する役割の人で、具足戒では三師七証を構成する七証が証明師にあたる。円頓戒では現前の三師七証を必要とせず、不現前の仏・菩薩が代わりをつとめる。『授菩薩戒儀』（黒谷古本）では、第三請師の作法時に不現前の五師を道場に請じて十方諸仏を証明師とし（聖典五・四七五）、第八証明の時に受者が菩薩戒を受け終わったことの証明を十方諸仏の前で請う（聖典五・四八二）。
【参照項目】➡授戒・受戒、三師七証
【執筆者：工藤量導】
