浄土布薩式
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:25時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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じょうどふさつしき/浄土布薩式
二巻。内題に「浄土宗頓教一条円実大戒布薩法式」とある。伝法然撰・聖覚筆記。既に江戸時代から偽撰説が提起され、成立年次も不詳だが、内容から見て、法然のものとはいいがたく、井川定慶は聖冏かそれに近い者が作したものとしている。浄土宗の授戒や布薩の法式を記したもの。内容は①鳴鐘集衆②諸衆生可住和合念③灑水④焼香⑤発願⑥受者発心⑦問遮⑧懺悔⑨入壇受戒⑩請師⑪正受戒⑫証明⑬現瑞⑭説相⑮普広回向⑯受持功徳と一六の科段を配し、とくに⑪の正受戒では、戒の相承を釈尊、文殊、菩提流支、曇鸞、道綽、善導の順に伝わり、法然は夢の中で善導より相承したとする。
【所収】昭法全、続浄一三
【参考】井川定慶「浄土布薩式の検討」(佛大紀要三八、一九六〇)
【執筆者:角野玄樹】