知恩院浄土宗学研究所編。法然上人浄土宗開宗八〇〇年記念出版。昭和四九年(一九七四)一〇月、山喜房仏書林刊。副題の「—歴史・思想・課題—」に対応して、第一部「浄土宗の教えの展開」(香川孝雄、戸松啓真)、第二部「浄土宗の教え」(藤吉慈海、竹中信常、藤堂恭俊、宮林昭彦、藤本淨彦、坪井俊映)、第三部「浄土宗の教えと現代」(真野龍海、梶村昇、土屋光道、河波昌)の構成。浄土宗の綱要を現代版として著すため、実証研究に基づいた歴史、教学面の概説書を企図しながらも、そうした伝統宗義をどう伝えていくべきかという現代化の課題に取り組んでいる。
【執筆者:西本明央】