戒和尚かいわじょう・羯磨師かつまし・教授師・証明しょうみょう師・同学等侶どうがくとうりょのこと。五請師ごしょうしともいう。円頓戒を受戒するときには、『観普賢経』に基づいて、不現前の五師を請じて受戒する。不現前の五師とは釈尊を戒和尚とし、文殊菩薩を羯磨師とし、弥勒菩薩を教授師とし、十方の諸仏を証明師とし、十方の諸菩薩を同学等侶とする。これらの五師を授戒の道場に請じ、釈尊より直接受戒するという形式をとるが、基本は自誓受戒の形式による。以上の不現前の五師に対して、今日実際に授戒会等において作法授戒する人師を現前の五師という。
【執筆者:金子寛哉】