黒法は不善である法、白法は善なる法のこと。また黒法は不浄、白法は清浄な法と考えられている。アビダルマ論書では、黒法を不善法と有覆無記法うふくむきほう、白法を善法と無覆無記法むふくむきほうとする定義もある。劣ったものを黒、優れたものを白で例えることは、不善業を黒業、善業を白業と言い、劣った象を黒象、優れた象を白象と言うことからも見て取れる。また仏典では黒法が煩悩と、白法が仏道修行とされることもあり、その場合は黒法を断じて、白法を修することが進められる。
【参照項目】➡黒業・白業
【執筆者:石田一裕】