耆宿
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:22時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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ぎしゅく/耆宿
仏道に入って年月を経た学徳すぐれた僧の通称。『礼記』曲礼・上には「六十を耆と曰う」とあり、『釈氏要覧』中「長幼の序」の項には、『月灯三昧経』を引用して、年齢ではなく夏臘であり、耆宿ならば恭敬して接足礼をすべしと説く(正蔵五四・二七八上)。転じて総・大本山に対して功績のあった者に贈る称号をいう。知恩院の『総本山待遇規定』は、祖山および一宗に対する功労、祖山中心の道念厚き教師を、一級耆宿(七〇歳以上)、二級宿老(六〇歳以上)、三級長老(五〇歳以上)の待遇にしている。『増上寺施行規則』は、浄土宗の教師のうち、増上寺の護持発展に特に功績のあった者には、①老宿②耆宿③院家④上座大和尚⑤法務大和尚の待遇にし、老宿を初位とし、法務大和尚を最高位としている。
【執筆者:西城宗隆】