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往生論註記

提供: 新纂浄土宗大辞典

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おうじょうろんちゅうき/往生論註記

五巻。『無量寿経論註記』『論註記』ともいう。良忠撰。本書は曇鸞の『往生論註』に注釈を加えたもの。『往生論註』の注釈書としては最も成立が早い。また鎮西流における『往生論註』の注釈書の代表ともいえ、他宗の多くの学者からも援用されている。首題、撰号、釈文と順次に解説するなかで、釈文を明教相、述論大意、釈論文と細分して解釈する。道光論註略鈔』によると弘長三年(一二六三)起稿、文永九年(一二七二)一二月添削をし、また同『料簡鈔』によるとその後再治調巻ののち、弘安九年(一二八六)に再度再治したことが知られる。写本が大正大学図書館に所蔵されるほか、版本に寛永四年(一六二七)版、正保三年(一六四六)版、慶安元年(一六四八)版、同二年版、同三年版、貞享三年(一六八六)版、正徳二年(一七一二)版の各版がある。


【所収】浄全一


【参考】今岡達音「無量寿経論註記解題」(浄全二一)


【参照項目】➡往生論註


【執筆者:石川琢道】