京都市右京区鳴滝泉谷町。泉谷山。通称いずみだに。京都教区№四七六。もと捨世派。寛永四年(一六二七)北出嘉兵衛という篤信者が袋中良定に請い念仏道場として創建。中興は五世愚故で、万治年間(一六五八—一六六一)に本尊の丈六阿弥陀如来坐像を近江国甲賀郡上野村(滋賀県甲賀市甲南町)新宮大明神から将来し、現本堂を建立した。明治初年に廃寺となったが、颯田さった本真・颯田諦真によって復興された。
【資料】『蓮門精舎旧詞』四四(続浄一九)、『京羽二重大全』四、七
【参考】浅湫毅「京都西寿寺本尊の丈六阿弥陀如来坐像について」(『京都国立博物館学叢』二八、二〇〇六)
【執筆者:中村勝胤】