一〇巻。王子成集。金・崇慶二年(一二一三)に序文が李純甫により記されている。数多くの経論疏記を引用して弥陀道場の懺法を示したもの。自序の後、帰依西方三宝、決疑生信、引教比証、往生伝録、極楽荘厳、礼懺罪障、発菩提心、発願往生、求生行門、総為礼仏、自慶、普皆回向、嘱累流通と次第する。本書に記されている懺法は現代にも儀式として伝えられているほか、引用文献の中には現在散逸しているものも多数あり、またその思想にも独自の説が散見される。
【所収】続蔵七四
【参考】望月信亨『中国浄土教理史』(法蔵館、一九四二)
【参照項目】➡懺法
【執筆者:朝岡知宏】