静岡市葵区横内町。大用山英長寺。静岡教区№八七。知恩院末。慶長一四年(一六〇九)徳川家康を開基、廓山かくざんを開山として創建。廓山はたびたび駿府城へ行き信任厚い家康に仏教や世間のことなどを伝えた。境内には家康が手植えした楊梅樹や、由井正雪の助力により親の仇討ちをした宮城野・信夫姉妹作の十三仏を安置する堂がある。家康より寄進された『南蛮渡来人図屛風』は現在宮内庁に所蔵されている。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』中(『増上寺史料集』六)
【参考】『静岡市史』四(静岡市役所、一九七三)
【執筆者:瀧沢行彦】