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柳沢迎存

提供: 新纂浄土宗大辞典

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やなぎさわこうそん/柳沢迎存

安政三年(一八五六)三月四日—昭和一三年(一九三八)六月二一日。来蓮社長誉引阿。あざなは摩可足。明治初期に活躍した宗学者。現在の山梨県甲府市に誕生した後、長野県佐久市の長念寺において得度する。明治三年(一八七〇)に知恩院山内の勧学場において学び、学天に『阿弥陀経合讃』を学ぶ。同九年には西部大学林に入学、岸上恢嶺きしがみかいれいに師事して宗学研究に専念し、卒業後には教授として就任、宗門子弟の育成にあたった。同一七年には長念寺に晋山するが、並行して西部大学林において教育活動を行った。同二一年、西部大学林の廃止に伴い自坊に帰山し著書の執筆に励む。同三〇年には同市内の西念寺に転住し、寺門興隆のために邁進した。著書に『八宗綱要講義』(永田文昌堂、一八八八)、『浄土三心私記大意 科図』(明田嘉七、一八八八)などがある。


【執筆者:江島尚俊】