経文などを声に出して唱えること。『無量寿経』上の第二九願に、「もし我れ仏を得たらんに、国中の菩薩、もし経法を受読し、諷誦持説して、弁才智慧を得ずんば、正覚を取らじ」(聖典一・二二九/浄全一・八)とある。『選択集』一二に、「読誦とはすなわちこれ五種法師の中に、転読・諷誦の二師を挙げて受持等の三師を顕わす。もし十種法行に約せばすなわちこれ披読・諷誦の二種の法行を挙げて書写供養等の八種の法行を顕わす」(聖典三・一六八)とあり、『法華経』法師品に説かれる五種法師、ならびに世親『中辺分別論』に説かれる十種法行を例に挙げる。
【執筆者:清水秀浩】
⇨諷誦文(ふじゅもん)