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涅槃経

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ねはんぎょう/涅槃経

非大乗系涅槃経文献群。釈尊入滅に至るまでの最期の旅の歴程、入滅時の禅定のありさま、入滅直後に起こった釈尊の遺体に関する奇跡、その後の仏塔供養などを説く経典である。テキストはサンスクリット、パーリ原本の他に漢訳・チベット語訳がある。


【所収】The Dīga Nikāya(PTS)、Das Mahā parinirvāṇasūtra(Berlin,1950-1951)、『長阿含経』『仏般泥洹経』『般泥洹経』『大般涅槃経』(以上、正蔵一)、『根本説一切有部毘奈耶雑事』(正蔵二四)


【参考】中村元『遊行経上・下 仏典講座一』(大蔵出版、一九八五)、下田正弘『涅槃経の研究—大乗経典の研究方法試論』(春秋社、一九九七)


【執筆者:大屋正順】


大乗涅槃経文献群の総称。涅槃経の流れを受けて「仏身常住思想」を説く部分(原始大乗涅槃経)と「如来蔵仏性思想」を説く部分から成り立っている。テキストにはサンスクリット語断片、漢訳、チベット訳がある。


【所収】松田和信『インド省図書館所蔵中央アジア出土大乗涅槃経梵文断簡集—スタイン・ヘルンレコレクション』(東洋文庫、一九八八)、『北本涅槃経』『南本涅槃経』『大般泥洹経』(以上、正蔵一二)


【参考】下田正弘『涅槃経の研究—大乗経典の研究方法試論』(春秋社、一九九七)、同『蔵文和訳〈大乗涅槃経〉Ⅰ』(山喜房仏書林、一九九三)


【執筆者:大屋正順】