ⓈtathāⓈtathatā(前者の抽象名詞化)の訳語。真如、如実、如如、実際などとも訳される。「あるがまま」「そのような」「如く」の意味をもつ。特に仏典では、不変で何ものの影響も受けない「真理」「摂理」を意味する。存在するそのまま、現在するそのまま(劫如)の状態を、禅定や三昧で体得することが仏道の目標とされる。如は、初期仏典では仏教の真理としての四諦説や縁起説をさす場合があり、大乗仏教では法性の同義語ともされる。漢訳では如説、如法、如理といった訳語も見られる。
【参照項目】➡真如
【執筆者:中御門敬教】