野上俊静著。昭和四五年(一九七〇)三月、文栄堂書店刊。曇鸞、道綽、善導の三人を中国浄土三祖として取りあげ、それぞれの伝記について解説したもの。まず各祖師について研究資料となる伝記を提示し、その後に行状について、当時の中国史、中国仏教史を視野に入れた解説を施している。また『続高僧伝』所収の原文、書き下し文も収められており、これら三祖の伝記の概説書として重要な書である。
【執筆者:曽和義宏】