せかい/世界
衆生が活動する場所。Ⓢloka-dhātu。仏教で想定する世界とは、須弥山を中心とし、その周りに四つの大陸(四洲)が存在し、地下には地獄、天には神々が住む世界であり、これを須弥山世界という。この須弥山世界は永遠不変のものではなく、長い時間をかけて形成され、そして破滅していく。このような世界には、衆生世界(衆生世間)すなわち生物の生活する世界と、器世界(器世間)すなわち衆生世界を含む環境世界の二種が考えられている。また『無量寿経』には、極楽世界には須弥山などがなく、我々の住む世界と異なるものであることが記されている(聖典一・二三六/浄全一・一二)。
【参照項目】➡世間、閻浮提、須弥山、三千大千世界
【執筆者:石田一裕】