新たに墓地を選び墓所を区画すること。また、その新墓所予定地に建てる札を地取札という。墓所の前で十念を称えて、「十方恒沙仏じっぽうごうじゃぶ 六通照知我ろくつうしょうちが 今乗二尊教こんじょうにそんぎょう 広開浄土門こうかいじょうどもん」(「広開偈」)、または「地下荘厳七宝幡じげしょうごんしっぽうどう 無量無辺無数億むりょうむへんむしゅおく 八方八面百宝成はっぽうはちめんひゃっぽうじょう 見彼無生自然悟けんぴむしょうじねんご」(「日中礼讃偈」浄全四・三七〇下)の偈文を唱える(『浄土苾蒭びっしゅ宝庫』下・一〇ウ、一一オ)。地取をする際には地取札に「日本大乗界にほんだいじょうかい 本地阿弥陀ほんじあみだ 一歩清浄人いちぶしょうじょうにん 必生安楽国ひっしょうあんらっこく」(地取札の文)と記した。
【執筆者:西城宗隆】