さいほういせい/西舫彙征
上下二巻。釈瑞璋輯。成立年次不詳。清・乾隆五六年(一七九一)までの伝記が記されていることからそれ以降の成立。心を修して念仏を行うことによって浄土往生する認識に基づいて、清朝までの歴代の念仏者の事跡を集め、人々にその模範と道程を示す書物である。内容は出家者(高徳の僧尼を含む)、在家の居士、女性信者、賭博や殺生などの非行を懺悔して浄土往生できた人々、動物往生の事例などから構成される。廬山慧遠、曇鸞、道綽、善導らも登場する。
【所収】続蔵七八
【参考】望月信亨『中国浄土教理史』(法蔵館、一九六四)
【執筆者:陳継東】