この身このままに仏を見ること。源信が『往生要集』大文第七で七種の念仏の利益を明かす中の三番目として、この現身見仏をあげている(浄全一五・一一九下)。すなわち、『文殊般若経』や『般舟三昧経』などをあげ、念仏を修する中に、仏の姿を目の当たりに見ることができることを示している。
【参考】髙橋弘次「『往生要集』における念仏と見仏」(『往生要集研究』永田文昌堂、一九八七)
【執筆者:和田典善】