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ヴェーダ

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ヴェーダ/Ⓢveda

インド最古の文献。知識、とくに「宗教的知識」を意味し、転じてその知識を集成した聖典の総称となっている。代表的なものは神々に対する讃歌の集成である『リグ・ヴェーダ』、一定の旋律を付けた歌詠の集成である『サーマ・ヴェーダ』、神々に供物を捧げるときの祭詞の集成である『ヤジュル・ヴェーダ』、吉祥増益などのための呪詞の集成である『アタルヴァ・ヴェーダ』の四種がある。各ヴェーダは①サンヒター(本集=マントラ〔讃歌・祭詞・呪詞の収録〕)②ブラーフマナ(祭儀書=祭式実行の規定)③アーラニヤカ(森林書=秘儀の収録)④ウパニシャッド(奥義書=哲学的秘説の集成)の四つの部分から成る。狭義のヴェーダは①のみを指す。本集は紀元前一〇〇〇年頃までに成立したものとされるが、その他の部分は順に時代が下がっての成立である。


【参照項目】➡ウパニシャッド


【執筆者:田中典彦】