そうざ／草座

一

法会において導師が敷く坐具の一種。もともと草を編んで作っていたが、後に座る部分を綺あやぎぬや金襴などで作り、その両脇に飾り紐をつけて吉祥草にかたどったものをいう。釈尊が悟りを開いたときに吉祥草を敷いたとの故実による。『勅会御式略図』には、六五〇年御忌の「御道場之図」に草座を獅子座上に敷く図がある。知恩院には万誉尊照遺具ゆいぐの草座がある。

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【参考】『法然上人七五〇年大遠忌　知恩院秘宝展』（一九六一）、『智山事相事典』（真言宗智山派、一九九八）

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【執筆者：西城宗隆】

二

経巻・諷誦文などを載せて持ち運ぶための仏具。厚紙に布を張って二つ折りできるようにし、その両端に吉祥草をかたどった紐をつけたもの。増上寺の御忌大会などでは、導師の左側の侍者が柄香炉を持ち、右側の侍者がこれを捧げ持つ。草座は説相箱上に経巻などを奉安した後に、法要中に音をたてて畳むのが古例である。

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【執筆者：西城宗隆】

草座二