「実報土」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:26時点における最新版
じっぽうど/実報土
真実の報土のこと。また智顗の説く四土説の一つである実報無障礙土のこと。浄影寺慧遠は『大乗義章』一九、浄土義において、真浄土は法性土、実報土、円応土の三種に分けられるとする。迦才『浄土論』上では、報土に実報土と事用土があり、実報土とは仏のみが見ることができる世界、すなわち自受用土とされる。智顗の説では初地以上の菩薩が住する国土とされる。いずれにしても凡夫は往生できない世界とされ、善導らの報土解釈とは異なるものである。
【執筆者:曽和義宏】