「浄土宗問答集」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:25時点における最新版
じょうどしゅうもんどうしゅう/浄土宗問答集
一巻。『名越宗要』『八論義』ともいう。正応三年(一二九〇)慈観述。名越派尊観の門弟である慈観が良忠『東宗要』述作の目的に倣い、問答をもって浄土宗義について叙述したもの。問答とは、①法蔵比丘、何れの位にて四十八願を発すや。②本願の「乃至十念」とは何れの十念なりや。③諸仏の本願、同とやせん、異とやせん。④摂取光明、五正行に通ずべきや。⑤正雑二行・専雑二修、同とやせん、異とやせん。⑥極楽浄土、三乗の機法有りや。⑦浄土に往生するに中有有りや。⑧宗意、凡夫の浄土に往生せん時、無明を断ずることを許すや、の八つ。慈観は尊観の弟子であるものの、尊観が説く一念業成について強く主張してはおらず、中立の立場に立って問答を決している。
【所収】続浄一〇
【参考】玉山成元「名越派とその叢書 解説」(続浄一〇)
【執筆者:沼倉雄人】