「須弥壇」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年9月17日 (月) 10:08時点における版
しゅみだん/須弥壇
仏堂内に本尊などの仏像を安置するための壇。正面に据えて、その上に本尊などを奉安する。須弥山を象ったことから、その名がある。須弥山の山頂を住所とする帝釈天が崇められる様になぞらえ、仏堂内の一郭を須弥山に見立てて須弥壇を置く。主な形として、①壇上積式須弥壇(石や木を積み重ねた壇上積基壇。法隆寺金堂など)。②和様須弥壇(上下框の間に束を立て、束の間の羽目板に連子や格狭間を入れ装飾し、上部に高欄を設ける形。平等院鳳凰堂など)。③禅宗様(唐様)須弥壇(羽目板をはさんで上下框の間に繰形と呼ぶ複雑な曲面をもつ材をはさみ、羽目板に向かって細く締まる臼状になる形で、高欄親柱の頂に蓮台宝珠や伏蓮弁を付ける。円覚寺開山堂など)。④折衷様須弥壇(和様と禅宗様とが折衷した形で、上下框の間に禅宗様と同様の繰形を配し、軸部は束を入れていくつかに区画し、格狭間や連子を飾るもの。兵庫鶴林寺本堂など)などがある。
【参考】『日本の美術』二八一(至文堂、一九八九)
【参照項目】➡須弥山
【執筆者:當間浩昭】