「王三昧」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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おうざんまい/王三昧
念仏三昧のこと。すべての三昧のなかで念仏三昧が最もすぐれていることからきた呼称。法然は『選択集』一一で「念仏三昧は重罪なお滅すいかにいわんや軽罪をや。…軽重兼ね滅し、一切遍く治す。譬えば阿伽陀薬の遍く一切の病を治するが如し。故に念仏を以て王三昧とす」(聖典三・一六三)と言う。『菩薩念仏三昧経』には「念仏大三昧王」、『大方等大集経菩薩念仏三昧分』に「三昧王」、『大智度論』に「王三昧」とあり、『安楽集』では「念仏三昧は即ち是れ一切の三昧の中の王なるが故なり」(浄全一・六七六上)とある。禅宗においては座禅のことをいう。
【資料】『念仏三昧宝王論』上
【執筆者:藤本淨彦】