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りっちゅうしき／立柱式

建築儀礼の一つ。来迎柱などの主要な柱を立てるときに行う儀式。『法要集』は「すべて起工式に準じる」としている。『法要集』の現行版と昭和一四年版には、増上寺の立柱式表白ひょうびゃくのみを掲載している。大正六年（一九一七）四月の増上寺の立柱式は、造像に胎像おはらごもり、立柱に柱籠はしらごもりの故事があるため、「柱仏」（阿弥陀如来坐像）と称する柱籠りを奉安して立柱式を修し、匠長儀礼の清鉋きよがんな式などを行った。昭和四七年（一九七二）三月の増上寺の立柱式には、請負代表が柱をとめるボルトに金銀のナットを差し込み、施主代表がナットをスパナで三回締めて「立柱之儀」とし、独自の儀礼を行った。

【参考】『縁山』一三—五・立柱記念号（増上寺、一九一七）、『三縁』一六四、一六五（増上寺、一九七二）

【参照項目】➡起工式、来迎柱

【執筆者：西城宗隆】