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ほうねんじょうどきょうのしそうとれきし／法然浄土教の思想と歴史

香月乗光の遺稿集。昭和四九年（一九七四）著者の三回忌にあたり、藤堂恭俊が中心となって編集し山喜房仏書林より上梓。一八篇の論文を収録。特に冒頭の二篇「法然教学における行の体系」と「法然上人の開宗における仏教の転換」は、浄土宗学における法然理解の大きな指標となった。前者では、法然の行の体系とは仏と衆生の人格的つながりによると論じ、後者では、浄土開宗の意義とは「法の仏教」から「仏の仏教」への転換にあると主張した。

【執筆者：齋藤蒙光】