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「日本浄土教成立過程の研究」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:30時点における最新版

にほんじょうどきょうせいりつかていのけんきゅう/日本浄土教成立過程の研究

重松明久著。昭和三九年(一九六四)三月、平楽寺書店刊。副題に「親鸞の思想とその源流」を付す。本書は、日本の浄土教史において、七・八世紀以来、親鸞思想に至る成立過程の思想的社会的諸問題を体系的に解明することを目的としている。本書の中で、八世紀以前の浄土教思想に見られる信心・観想・称名の三形態、天台宗四種三昧、中古天台の口伝法門である一念往生説等について論及し、親鸞浄土教思想は最終的に般若系口伝法門の流れを汲む関東天台椙生すぎう流の影響を受けて成立したものであろうとする。法然専修念仏思想については、天台の常行三昧流の観想的要素を完全には排除し切れていない立場として示す。


【執筆者:髙津晴生】