「事浄土・理浄土」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じじょうど・りじょうど/事浄土・理浄土
事浄土とは、具体性のある、有相の浄土のこと。理浄土とは、形やすがたのない、真理そのものを浄土とする無相の浄土のこと。懐感『群疑論』一には、「また仏の浄土に理あり、事あり、報あり、化あり。故に彼の因を修するに種種の異なりあり。理の浄土に生ずるには無相の因を修し、事の浄土に生ずるには有相の因を修し、報の浄土に生ずるには無漏の因を修し、化の浄土に生ずるには有漏の因を修す。土、既に本末あり。因もまた勝劣あり。故に無相の一因のみ一切の浄土に生ずることを得るには非ざるなり」(浄全六・一八下)とあり、理浄土は無相の因を修して往生する浄土であり、事浄土は有相の因を修して往生する浄土であるとされる。阿弥陀仏の極楽浄土は、西方にあって二九種の荘厳功徳を成就した世界であるので、事浄土である。
【執筆者:曽和義宏】