「禅祖念仏集」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:28時点における最新版
ぜんそねんぶつしゅう/禅祖念仏集
二巻。鈴木正三の弟子の慧中撰。元禄七年(一六九四)の序、翌年刊行。インド・中国・日本の諸大禅師で念仏を併修した僧の要語と略伝に評語を付して編んだもの。上巻にインド人三、中国人二七。下巻に中国人四、日本人四のほか、中国の儒士八人。附録に諸仏、菩薩、神明、聖徳太子を載せている。注目すべきは、中国の禅僧に禅浄双修者が多いこと。序によれば、念仏三昧は万人を成仏せしめる法で、禅の祖師方も弘法に努めてきたが、今時の禅僧は念仏を蔑視していると嘆いており、本書撰述の意図がうかがわれる。
【所収】続浄一五、仏全七〇
【参考】服部英淳『浄土教思想論』(山喜房仏書林、一九七四)
【執筆者:長谷川匡俊】