「聖衆来迎」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:25時点における最新版
しょうじゅらいこう/聖衆来迎
念仏行者の臨終の際に、阿弥陀仏をはじめとする極楽浄土の聖衆が、その人のもとに来現し、浄土に迎え入れること。また聖衆来迎の楽として浄土十楽の一つに数えられる。『無量寿経』上には第十九願(来迎引接願)が説かれ、阿弥陀仏と大衆の来迎引接が示される。また同経下、上輩段には阿弥陀仏がもろもろの大衆とともに行者の前に現ずると説かれている。次に、『観経』では、九品のうち、上品上生から中品中生までは、阿弥陀仏および聖衆の来迎が説示されており、中品下生より以下は、化仏菩薩の来迎、あるいは金蓮華が現前するとある。『阿弥陀経』では、名号を執持する者について「その人命終の時に臨んで、阿弥陀仏、諸の聖衆とともに、現にその前に在す」(聖典一・三一八/浄全一・五四)と説かれている。法然は『逆修説法』一七日において「凡そ、平生の時すでに往生の行業を成ずる人は、臨終に必ず聖衆の来迎を得」(浄全九・三八五上/昭法全二三四)と述べている。
【執筆者:大嶋憲彰】