「起観生信」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
Seishimaru (トーク | 投稿記録) 細 (1版 をインポートしました) |
|
(相違点なし)
|
2018年3月30日 (金) 06:22時点における最新版
きかんしょうしん/起観生信
安楽世界と阿弥陀仏を観察し、信心を生じて、浄土に往生しようと願うこと。曇鸞『往生論註』下に世親『往生論』の長行を十重の科段に分けて解釈するなかの第二重を名づけた語。世親『往生論』の「云何が観じ、云何が信心を生ずる。若し善男子善女人、五念門を修して…大悲心を成就することを得」(聖典一・三六一~二/浄全一・一九三)の文を曇鸞が名づけたもので、曇鸞はこれを更に「五念力を示す」と「五念門を出す」の二重に分類する。良忠『往生論註記』四は、起観は起行、生信は安心にあたり、観の起行によって往生することができると信ずる安心を得るとしている。
【資料】『往生論註』下、『往生論註記』四、『往生論註略鈔』下、『往生論註拾遺鈔』下(以上、浄全一)
【参照項目】➡五念門一
【執筆者:石川琢道】