「化」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年9月17日 (月) 01:17時点における最新版
け/化
一
衆生を教え導き感化し益すること。教化・勧化・化導・化益のこと。教化する者を能化、教化される者を所化という。衆生の機根に応じて教化することを適化無方、縁に随って教化することを随縁化物という。善導は『観経疏』散善義で、諸仏の大悲は同じ真如を体として発されたものであるから、一仏の化するところはすなわち一切仏の化するところであり、一切仏の化するところはすなわち一仏の化するところであり、それ故に、釈尊が一切の凡夫に念仏往生を勧めれば、十方の諸仏も皆同様に釈尊の説を讃歎し、一切の凡夫に勧め、その説に誤りがなく真実であることを証明する(証誠)と説いている。この善導の説を法然は『選択集』八に引用している。
【執筆者:曽田俊弘】
二
変化すること、あるいは変化して生み出されたもの。化作、化現などともいう。たとえば『無量寿経』下の中輩の説示において「その人、終りに臨んで、無量寿仏、その身を化現したまう」(聖典一・二五〇/浄全一・一九)とあり、さらにこのように化現した仏が「光明相好、具に真仏のごとし」(同)と述べられている。このように現し出された仏を化仏といい、これは衆生教化のため神通力によって現し出されたものである。
【執筆者:大屋正順】