「離欲尊」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:35時点における最新版
りよくそん/離欲尊
欲を離れた尊きもの、すなわち法のこと。この語は特に三帰について用いられる語である。すなわち三帰のうち法に対する帰依を「帰依法離欲尊」と言って表す。ここにいう帰依すべき法とは、涅槃のこととされる。例えば『俱舎論』には「帰依法とは、謂わく、涅槃に帰するなり」(正蔵二九・七六下)と説かれている。涅槃とは、あらゆる欲望や苦しみといったものを離れた尊い境地であるから、離欲尊の名にふさわしい法であるといえよう。
【執筆者:石田一裕】