「無他想間雑」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:34時点における最新版
むたそうけんぞう/無他想間雑
一つのことに想いを集中させ、他の思いを交えないこと。曇鸞『往生論註』に「無礙光如来を念じて安楽に生ぜんと願ず。心心相続して他想間雑することなし」(浄全一・二二〇下/正蔵四〇・八二七上)とあるように、阿弥陀仏を念じて往生したいと願う心を絶やさずに、少しも他の思いを交えることがないことをいう。また『往生論註』の八番問答において、「若しは総相、若しは別相、観縁する所に随いて心に他想なく、十念相続するを名づけて十念となす。但し名号を称うるも亦またかくの如し」(浄全一・二三六下~七上/正蔵四〇・八三四下)と示されるように、憶念の十念と、称名の十念において重要視されている。
【執筆者:加藤芳樹】