「妙雲」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:34時点における最新版
みょううん/妙雲
生没年不明。念仏に帰依した中国の尼僧。法然の『示或人詞』に、孝養の心を以て父母を尊重する人の例として妙雲の事跡を記している。即ち「されは唐土に妙雲といひし尼は、おさなくして父母におくれたりけるか、三十年はかり念仏して、父母をいのりしかは、ともに地獄の苦をあらためて極楽へまいりたりける也」(昭法全五八七~八)と述べている。法然が何に依ってこの例話を用いたかは不明であるが、真福寺蔵『戒珠集往生浄土伝』中に「尼妙運念仏往生浄土第二十九」として同様の内容の例話が記されている。「妙雲」と「妙運」の違いはあるが、法然は恐らくこれに依ったと考えられる。
【資料】『示或人詞』(昭法全)、真福寺蔵『戒珠集往生浄土伝』中(『塚本善隆著作集』六、大東出版社、一九七四)
【執筆者:金子寛哉】