「未聞の益」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:34時点における最新版
みもんのやく/未聞の益
今まで聞いたことのない尊い利益。仏の大悲はすべてのものに注がれていることを意味する。『観経疏』玄義分に「慈雲を三界に布き、法雨を大悲に注がしむることを致す。等しく塵労を洽し、普く未聞の益に沾わずということ莫し」(聖典二・一六二/浄全二・一下~二上)とある。良忠はこれについて「未聞の益とは、総じて諸経の得益を指す」(『伝通記』玄義分記、浄全二・一二四上)と述べ、経典の教えが初めて説かれることを意味するという。
【執筆者:大屋正順】