「仏教説話画」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:32時点における最新版
ぶっきょうせつわが/仏教説話画
釈尊の生涯を伝記・物語化した仏伝、釈尊の前世に関する物語(本生譚・ジャータカ)、またアヴァダーナと呼ばれる仏弟子などの過去世に関する物語などといった説話群が数々著され、これら説話を図像化・絵画化したもの。古代インドにおける初期の仏教美術において、例えばバールフットの彫刻群やガンダーラにおける作品では、特に仏伝図が興隆し、マトゥラーやアマラーヴァティでは本生譚を題材とする彫刻が多く見られる。これらのインドにおける仏教説話の造形化は、中央アジアを経て中国における数々の石窟群において受容され、敦煌や雲崗、キジルの石窟などで仏教説話に由来する変相図や仏伝図、本生図などが多く描かれ、より一層の発展を見せることになる。日本においては特に変相図が受容され、仏伝に関しては仏涅槃図の隆盛を見、地獄絵や絵巻において絵画化された。
【執筆者:多川文彦】