釈尊の生涯の伝記に基づいて描かれた浮彫うきぼりや絵画のこと。古くは紀元前二世紀末頃に造られたバールフットや、サーンチーのストゥーパの欄楯らんじゅんに彫られているものが初期の作例である。その題材は釈迦八相を中心に展開し、中国・朝鮮半島・日本へと伝わった。日本では釈迦八相図の他に『絵因果経』が制作され、釈尊の業績を絵画化した貴重な資料群と言える。
【参照項目】➡釈迦八相図、八相成道、仏教説話画
【執筆者:多川文彦】