釈尊の生涯から八場面を取り上げて図像化したもの。釈迦八相とは釈尊の生涯のなかで重要な八つの出来事(下天托胎、誕生、修学、出家、苦行、降魔成道、初転法輪、涅槃)を言うが、仏教説話画の部類の一例として発展する釈迦八相図では、厳密な取り決めがあるわけではない。主として誕生、成道、初転法輪、涅槃の四相は必ず組み合わされ、それに前後の事跡を付加して増幅する、広義の呼称である。
【参照項目】➡八相成道
【執筆者:多川文彦】