「念仏本願義」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:31時点における最新版
ねんぶつほんがんぎ/念仏本願義
一巻。伝長西撰。『選択集』とくに第三章段に見られる諸行非本願的な説示に対して、第二十願は諸行往生の本願であるとの立場から会通を試みたもの。その主張は、『選択集』の所論は第十八願の念仏往生に限定してのものであり、決して諸行本願の義を否定しているわけではないというもので、『選択集』の他章の文および法然『無量寿経釈』の文に依ってその証明を図っている。本書の著者について、一般には長西とされているが根拠は曖昧であり、長西の門弟である念空道教の著ではないかとする説もある。
【所収】浄全八
【参考】石井教道『選択集之研究 注疏篇』(誠文堂新光社、一九四五)、吉田淳雄「『念仏本願義』について」(『佛教大学総合研究所紀要別冊・浄土教典籍の研究』、二〇〇六)
【執筆者:吉田淳雄】