「一切衆生悉有仏性」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:19時点における最新版
いっさいしゅじょうしつうぶっしょう/一切衆生悉有仏性
すべての衆生は仏性を有しているということ。一乗思想を形成する重要な教え。仏性を有するので仏果を成ずることが可能になり、すべての衆生が成仏できるとする一切皆成の教えに通じる。三乗説を主張する法相宗では仏性を有しない衆生があるという五姓各別説を説くのに対し、華厳宗や天台宗の一乗家はすべての衆生に仏性がそなわっていると主張する。ただし、華厳宗では草木や国土などは心的作用を持たないので仏性がないとするのに対し、天台宗ではこれらにもすべて仏性があるとする。
【資料】『北本涅槃経』「高貴徳王菩薩品」「獅子吼菩薩品」(正蔵一二)
【執筆者:横田善教】