「浄土宗ともいき財団」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じょうどしゅうともいきざいだん/浄土宗ともいき財団
浄土宗の関係法人。旧称・浄土宗報恩明照会。公益財団法人。東京都港区芝公園。明治四四年(一九一一)の大師号加諡、および三年後の勅額「明照」下賜の皇恩に報答するための慈善公共事業を目的として、大正三年(一九一四)に(財)浄土宗報恩明照会として設立された。大正デモクラシーの気運と共に、昭和初期に社会事業宗の評価が浄土宗に定着するに至る原動力となった。その資金源として設立以来、浄土宗各寺院から納められていた浄土宗報恩明照会課金が浄土宗の東西分裂時代に途絶し、法人制度の大変動に伴う四〇年近い休眠・模索期間を経て、昭和六〇年(一九八五)より青少年教化・生涯学習施設の運営、ラジオ放送をはじめ『浄土宝暦』『The 法然』刊行等、再起の歩を固めた。創立一〇〇周年を控えた平成一四年(二〇〇二)に「このお寺は、心といのちの相談所」の看板を全寺院に配布、法然上人八〇〇年大遠忌を契機に結成された「法然上人をたたえる会」と宗立宗門校等を直結する「出前寺子屋」、浄山カウンセリング研修会との共働による「仏教カウンセリング」活動、「電話相談室」「ミャンマー寺子屋プロジェクト」など、国内外に亘る事業を展開している。平成二五年(二〇一三)より、公益財団法人浄土宗ともいき財団に改称された。
【参考】浄土宗報恩明照会『百年の歩み そして次の百年へ』(同会、二〇一三)
【執筆者:袖山榮眞】